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睡眠中の異常のコーナー     2001年12月29日更新

眠っている時にもさまざまな症状が起きます。「寝ぼけ」「寝言」「夢遊病」や、「金縛り」としてよく知られていて、害の無いものも多いのですが、程度がひどい場合、本人や家族が困ることもあります。多くは、子供に発症しますが、大人になってから発症するものもあります。このコーナーの内容です。

1.レム睡眠行動障害について
2.睡眠時遊行症(夢遊病)ついて
3.睡眠麻痺(金縛り)について
4.いびき、歯ぎしりについて
5.悪夢について



1.レム睡眠行動障害について

大人で特に問題になるのは、レム睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder)です。睡眠は、レム睡眠と非レム(ノンレム)睡眠に分けられますが、レム睡眠は比較的浅い睡眠で、全体の中で占める割合は10ー20%と少ないのですが、夢の多くを、この睡眠の間に見ます。通常、レム睡眠の間は、体の力が抜けてぐったりしていて、例えば夢の中で自分が歩いていても歩き出してしまうことはないわけですが、この病気の場合、何らかの原因で体の力が抜けないので、夢で考えていることを、実際にしてしまったりするのです。子供に多い、いわゆる「夢遊病」(睡眠時遊行症)は、ノンレム睡眠中に起きるので、この病気とは全く異なります。症状が軽くて、時々起きあがってしまう程度ならいいのですが、部屋を出たり、隣に寝ている人をたたいたりするような場合は、専門家に受診して治療が必要です。


2.睡眠時遊行症

いわゆる夢遊病と呼ばれるものです。アルプスの少女ハイジが、山を下りてクララと一緒に暮らすようになった後に、夜になると歩き回るのに、翌日は覚えていないというシーンがありますが、このように、子供にはありふれたものです。10%以上の子供に見られるという報告もあります。通常はかなり深いノンレム睡眠時に見られますので、入眠後、1時間程度に認められることが多く、ほとんどは、睡眠の前半3分の1に起きます。4歳から8歳くらいで発症し、遅くとも思春期までには、ほどんど自然に消失します。 このように、一般的には心配することはありませんが、てんかんなどの他の病気の症状として発症している場合もありますし、また、キャンプなど自宅以外で眠る場合には、事故を起こす危険性もあり、症状がひどい場合には、ご相談下さい。

なお睡眠時遊行症について、よくある質問ですが、

A.症状を止める薬はありますか?
残念ながら、これは正常の範囲内のことなので、治療する(症状を抑える)薬は、あまりありません。原因によっては抗うつ薬が効いたという報告もあるようですので、どうしても症状を抑える必要がある場合は試してみるのもよいでしょうが、かならず効く薬は知られていません。

B.症状を悪化させる要因はありますか?
ストレス・疲労・発熱や一部の薬(喘息の薬など)が、症状を悪化させる(回数 を増やす)可能性があると言われているので、もしこのようなことがあれば、それを 避けることが必要です。

C.何か自宅でできる工夫はありますか?
だいたい毎晩決まった時間に遊行が見られる場合、それが起きる15ー30分前 に、強制的に覚醒させることを5日ー30日くらい続けることで、治ることもあるそ うです(もちろん、確実ではありません)

D.症状が出て歩き回っている時はどうしたらよいですか?
遊行中には、起こさないで下さい。寝ぼけなので目を覚まさせるといいと考えている方が多いようですが、効果はなく、また歩行中は、かなり深い睡眠状態なので、簡単には目を覚ましませんので、そこで無理に起こすのはよくありません。優しく、ベッドまで連れて戻ってあげて下さい。


3. 睡眠麻痺 「金縛り」

「金縛り」がなぜ起きるかをまず説明しましょう。睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠(睡眠を知るコーナー参照)があります。レム睡眠というのは変わった睡眠で、レム睡眠の間、脳はかなり起きている状態に近く、浅い睡眠で、夢もよく見ています。しかし、この時、体の方は完全に力が抜けてしまっています。つまりレム睡眠は、頭ではなく、体の睡眠なのです。このレム睡眠の時に、もし急に目が覚めると、体の力が抜けきっているので、急には動けません。そのため、「金縛り」になるのです。「金縛り」そのものは異常ではありません。ただもし回数が多くて気にかかる場合は、上に書いたような仕組みでおきるので、レム睡眠が増えていたり、睡眠全体が浅くなっていることもあります。そのため、不規則な睡眠習慣、睡眠不足、ストレスなどで、回数が増えることもあり、このあたりの注意が必要です。また、まれですが、ナルコレプシーという過眠症を伴う病気や、低カリウム性麻痺などの内科的な病気の症状のひとつとして「金縛り」が出現することもあります。

4.いびき・歯ぎしりについて

いびきも、歯ぎしりも、病気ではありませんが、家族が迷惑することもあります。また、いびきについては、睡眠時無呼吸症候群という、かなりよくある病気の症状の一つとしてあらわれていることがあり注意が必要です。これらについては、現在、病院で指導できるような治療法はありませんが、民間療法的なさまざまな工夫がされていて、インターネットでも、いろいろな情報を得ることができるようです。(リンク確認)

5.悪夢について

悪夢については、ここに「執筆中」と書きながら、1年経ってしまいましたが、正直言って、残念ながら、医療にできることはほとんどありません。
まず、基本的には、誰でも夢は毎晩たくさん見ているのに覚えていないものです。その内容もさまざまで、特に悪い夢の方が覚えていることが多いので、悪夢が増えます。悪夢そのものは、病気ではないので、治療の対象になることはまれですが、夢を見るのがレム睡眠の時の方が多いことから、レム睡眠が増える状態、つまり睡眠そのものの質が悪くなっていると、悪夢が増えると考えられます。ですから、レム睡眠を減らしたり、睡眠の質を良くしたり、という間接的な工夫が、ある程度効果的であることもあります。
悪夢を、高い頻度で見る人の割合は5−10%と言われています。原因として、特定のものをあげるのは難しいですが、大きなものとしては、1.悪夢を見る原因となる精神的なストレス・トラウマがある場合、2.上に書いたように夢を見るのがREM睡眠の時が多いので、睡眠そのものが障害されてREM睡眠が増えている場合、の2種類があります。1.があるときは、もちろん、そのために2.も起きます。2.の原因としては、精神的なもの以外にも、寝室の温度が高すぎるとか、生活のリズムがずれているというようなものもあります。ただ、このようなはっきりした原因がなかなか見つからないことも多いです。
ということで、良い対策は、あまりありませんが、はっきりした原因がある場合は、それに対して精神療法を行うことが効果があります。また、多くの睡眠薬はREM睡眠を減らすので、悪夢で寝不足になっているような場合は、睡眠薬を飲むのは効果があります。

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